第七話『いつか見た夢』 昔を思い出していた…… それは俺と友恵が出会ってそんなに年月が経っていない頃のものだ。 聖也ともこの頃から一緒にいた。 この日も三人一緒に公園で遊んでいた。 悩みなんてなく、ただ毎日が面白く興味の対象だった。 だからなのか、それとも子供だからなのか深く考えるってことを知らなかった。 時間なんて腐るほどあると思っていたし、何年もの長さに感じる一日。 そんな時間がどれほど大切でかけがえなの無いものだったのかということを…… 『子供』という時、誰もが無邪気に過ごしていた季節。 戻りたいと願った事はない。 今の俺にはそれ以上の時間を周囲から与えられている。 母親を幼い頃に亡くした事を悲しむ余裕なんて無いほど楽しさが絶え間なく日常に押し迫っている。 そういった環境がとても嬉しく、どれだけ感謝しても足りないくらいだ。 同じような理由で父親を失った友恵もそう思っているはずだ。 確信が持てるほど今を謳歌している。 これからもきっとその時間はさらに俺を飽きさせること無くゆっくりと確実に流れていく。 誠也、塚本、泉や学校の連中……そして友恵と……一緒に……